vol.12 素足が気持ちいい、我が家の床材
家にいる間、常に触れている場所が床。占める面積が広いので、床材によって部屋の印象も大きく変わります。
「床は無垢のフローリング」と決めていた私たちがタカキホームを選んだのは、「良質な木材をリーズナブルに提供できる工務店」だから、というのもひとつの理由。
木材を中心とした住宅資材販売会社の株式会社タカキが、グループ会社であるがゆえのメリットです。
「無垢フローリング」とは、原木からそのまま切り出された1枚板を用いるフローリングのこと。年月とともに色つやが変わり、「その家の顔」になっていきます。だからこそ、良質な木材を使いたいですね。
床材には、チークやヒノキ、杉、オーク、サクラ、ウォルナット、クルミなど、様々な種類があります。色、硬さ、香り、そして価格はそれぞれ異なります。
タカキホームのモデルハウスでは、あえてフロアーごとに木材を変えているので、迷われている方は一度見に行くと分かりやすいと思います。
モデルハウスの1階の床は、国産杉の無垢材。
2階リビングの床は、ウォルナット材。
ロフトの床は、ナラ材。
階段はメープルの積層材。
「国産で、小さな子どもが寝転んでも気持ちのよい木材。かつ、なるべく予算は抑えたい」。
そんな我が家の希望にぴったりなのは、杉の無垢材でした。
杉は柔らかく、冬でも温かく感じられるのが魅力。また、ずっと立っていても疲れないように感じます。
ただ、柔らかいがゆえに傷つきやすいのがデメリット。重たい椅子を倒せば凹んだり傷ついたりします。
持っている家具はビンテージのものがほとんどで、古道具やアンティークショップが大好きな私たちにとって、傷や色味の変化は「味」のうち。床に古材を使うのもいいなと思っていたくらいなので、むしろ経年変化を楽しみに、全ての床を杉の無垢材にしました。
水が落ちやすいキッチンの床は、コンクリートやタイルも検討しましたが、やっぱり一番長くいる場所は気持ちよくしたいと、杉の無垢材を選びました。せっかくのきれいな床材だから、マットも敷いていません。
水分が落ちたらサッと拭くようにして、天然オイルを時々塗るくらいですが、他と比べてキッチンだけひどく痛む、ということは、今のところありません。床材が同じなのでリビングとも馴染み、部屋が広く感じられますし、なにより気持ちいい!
2年半経った現在。フードコーディネーターという仕事柄自宅での撮影が多く、カメラなどの大型機材が入ったり、子ども達が大勢で遊びに来たりすることもあり、床にはたくさんの凹みや傷があります。西側に大きな窓があるので、日差しで色も飴色に変わってきました。
おそらく、他の家よりも変化が早いのでは、と思いますが、「いい風合いに育ってきたなあ」と気に入っています。
5年後、10年後にはどのように変わっていくのでしょう。
子どもの成長とともに、床の変化も楽しみなのです。
次回は床のお手入れについて、お話ししたいと思います。
渡部和泉 わたなべ いずみ
ライター、フードコーディネーター、国際中医薬膳師。 著書に「季節の手づくりジャムの本」、「家族ではじめる、小さなカフェ」などがある。東京の郊外に建てたWBハウスで、月に1日だけオープンする「cafe mel」を営む。https://cafemelinfo.wixsite.com/cafemel